Italia Trip

Mr.Kのイタリア旅日記 vol.7

2021.09.02
 

シチリア第1話
2019年9月10日 SICILIAへ出発

ここ10年シチリアには毎年行っていた。年に2度行く事もあったが、この時期は、「お客様と行くクズマーノ社ワイナリー勉強会?」が恒例となっている。
東京方面からは羽田から、関西方面からは関空から出発してもらい、パリやアムステルダムの空港で合流。そこから全員でシチリア・パレルモ空港を目指す。パレルモ空港にはバスが待ってくれていて荷物と共に全員で乗り込む。だいたいはこの段取りで楽しい旅が始まる。

ただ、最近は1人か2人の荷物が届かないアクシデントがよく発生している。特にパレルモが多い。どういうわけかパレルモなのである。
そうなると私としてもたいへん重たい気持ちになる。翌日に届いてくれれば良いのだが、たまに3日くらいかかったり4泊6日の最終日に届く事もある。
幸いな事に2019年9月のツアーは、何の問題もなく全員の荷物が届いた。これだけで「やったぁー」なのだ。本当にうれしい気持ちになった覚えがある。

9月10日ツアー初日。15:00パレルモ空港到着。
いつも通り迎えのバスが待機していて、ゲート出口にはクズマーノ社の社長秘書兼営業・企画のトップMARIAさんが待っていてくれている。これも恒例だ。
彼女はとてもすばらしい人でこの人が居なければ今のクズマーノ社はないだろうな、と思ってしまうほど全て完璧に処理してしまう。

到着当日は、いつも通り何もしない。そのまま荷物と共にバスに乗り込みホテルに直行し、あとは自由行動。この時のホテルはビーチフロントのこれぞSiciliaと思える素晴らしいホテルだった。

夕方までリラックスしてから再びバスに乗り全員で夕食に行く。長旅での疲れと時差ボケを気にしてくれているクズマーノの気遣いだ。
残念ながら初日の夕食はどこで何を食べたかいつも覚えていない。仕事としても写真に残そうと思っているのだが、ついつい撮るのを忘れてしまう。
ただ、誰かが必ず撮ってくれている。だから助かる。ありがたい。

フードライナーが開催するこの研修旅行は、単なるワイナリーツアーではない。お客様との訪問先はクズマーノ社1社だけだが、クズマーノツアーというよりシチリア体験ツアーといった意味合いが大きい。だからこの企画はとても人気がある。正直ワインの勉強よりも圧倒的に遊びが多いのだ。

なかでも絶対にはずせないのが、プレジャーボートに乗って半日遊ぶ「シチリアの海を体験する」だ。アルカモマリーナから出航して、カステラマーレ・デル・ゴルフォからサンヴィート・ロ・カーポの岬まで海岸線に沿って移動する。海から見る岸壁や自然が造り出した荒々しい岩肌は、何度見ても、いつ見てもとても美しい。そんな景色を見ながら、波の静かなポイントを探して少し停泊。

そこでボートに積み込んでいたクズマーノが作るスパークリングワイン「700」セッテ チェントを楽しむのだ。海に飛び込んだり泳いだり、地中海の日差しを浴びながら気ままな時間を海上で過ごす。これが楽しみで毎年、収穫時期の9月初旬にこのツアーを計画する。この時期のシチリアはほとんど雨が降らない。これはプーリアあたりでもいえるのだが、7月〜9月の南イタリアは雨がない。収穫には恵まれているのだ。

そしてボートはそのまま違う港に入り、海沿いのレストランでシーフードランチ。食べきれるはずもない量の前菜、食べきれるはずもないパスタ。
おなかいっぱいになった後に出てくる巨大カンノーロ。正直これには参ります。
この様な「シチリアの海を体験する」ツアーを充分に楽しんだ後、ボートは元のアルカモマリーナに帰港し、そしてホテルに戻り夕方までフリー。
こうしてシチリアの2日目も終わる。
この時点でもまだワイナリーには訪問しないのだ。