Italia Trip

Mr.Kのイタリア旅日記 vol.10

2021.11.26
 

みなさん、前回のvol.9 シチリア第3話から少し空いてしまい、すみません。
コロナ禍がひと休みとなり、少し忙しくしてました。このまま忙しくなれ!

それでは、お待たせ。シチリアの話を続けよう。

シチリア第4話

最近エトナで流行っているのがネレッロマスカレーゼ100%のロゼワインだ。ほんの3〜4時間のスキンコンタクトで、かすかにピンクっぽい色調のロゼ。ボトルに入っている段階はロゼの色をしているが、グラスに入れると白にも見える。非常に淡い色調のロゼが多い。やわらかくて、ドライで繊細。ここ10年程のロゼの品質はすばらしく発展している。なんとなくロゼというのは特徴のないワインのように思われがちだが、上質なロゼは素晴らしくおいしい。ロゼからスタートして1〜2杯飲んでいるうちに、さて今日は何を飲もうかな?というようなワインである。とくに一皿に色んな味わいが盛られている前菜には最適だ。
まずはロゼを一杯。格好良くておしゃれだと思います。

さて、ひと通り畑やカンティーナを見学し試飲もしてホテルに向かう。
クズマーノツアー最後の夜になる。最近エトナ訪問時に泊まるホテルは、この辺りでダントツに評価が高い「Shalai Resort」4ツ星ホテル。
このホテルは、およそ200年程前に建てられた貴族の宮殿をリフォームして生まれ変わったホテルである。といっても外見は見事に残して、内装を改装して最高級なホテルに仕上げられている。このホテルはLingualossa(リングアロッサ)という古い街にあり、メインロードから1本入った裏通りにある。
天井にはフレスコ画があり、大昔の出窓があり、中世の頃の雰囲気がムンムンしている。部屋数も12〜13程(おそらく元々はゲストルーム)で大きくはないが、とにかく素晴らしい。そして1Fには、ミシュラン1ツ星のレストランを持っている。シチリア最後にふさわしい食事が待っているのだ。

Sharai Hotel Resortにはここ数年、何度も泊まっている。
そしてここにあるレストランには日本人の料理人がいる事が多い。
ミシュランの星を取っているレストランではあるが、特に奇をてらってるような印象はない。むしろ伝統的なシチリア料理を非常に美しく盛り付けて、きれいなサービスをしてくれる。ETNAワインとSharaiの料理、BRAVO!!です。食後はGrappaを飲んだり、リキュールを飲んだり、各々が気ままに楽しみ最後の夜を過ごしていただく。

あっ!!ひとつ大事な事を忘れてた。とても大事な事だ。
最終日、エトナの畑やカンティーナを見学し、ワインの試飲などを午前中に終えた後に、バスに乗り込みエトナの山を下る。そしてシチリア・カターニアで最も有名な観光地、タオルミーナの街をブラブラするということ。

タオルミーナはとてもきれいな街で、少し高台にあり、カターニアの海を一望できる。映画「グランブルー」の舞台にもなったとんでもなくきれいな海が広がっている。当然リゾート地として有名で華やかな街並み。おしゃれな人達、何をとっても美しい世界のVIPがイタリア・シチリアの優雅さを楽しんでいる。タオルミーナにはすごい数のホテルがあるが、中でも最もリッチで素晴らしい『TIMEO』での豪華なランチを忘れていた。

きれいなタオルミーナの海を見渡せる信じられない程きれいなテラスで、15〜16人でセンターテーブルを囲む。
新鮮な魚貝類を使った前菜・パスタ・メイン料理。
やはり食べきれるはずもない量の皿がテーブルを埋めつくす。どうしてこんなに作るのか、理解できない。ここ数年、いつもここでランチを食べているのに、そしていつも大量に残ってしまうのに。そんな事を考えてしまう。
食事の最後は、超有名なシャーベットで決まり。
その後、タオルミーナの街をブラブラ、ショッピング、ショッピング、ショッピング。およそ2時間、食後の運動も兼ねて歩き回る。メインストリートは直線にして約1kmぐらい。両側にお土産屋や高級ブティック、レストラン、BAR、アイスクリーム屋が連なっている。2時間では足りないが約束の時間、約束の場所で帰りのバスに乗り込む。


私自身このシチリアの旅で大事に思うことは、初日のボートで体験するシチリアの海。バスに乗ってブドウ畑を見に行く時に見る雄大なシチリアの景色。パレルモからカターニアのバス移動で体験するシチリアのスケール感。
タオルミーナでの豪華な食事、世界のVIPとの時間の共有。エトナのダイナミックなパノラマ。

当然、ワイナリーツアーとして、ブドウの収穫から発酵、醸造、熟成などなど、それらを見て感じて勉強する事はもちろん大事だが、それだけでは本当の意味でのワインはわからないと思っている。
その土地の風土や風習、気候、食文化、生活、すべてがその地域のワインを作り、ワインの味わいになると思っている。

畑であったり、ワイナリーであったり、技術であったり、機械であったり。
5泊7日、時に4泊6日という短い時間ではあるが、集中してシチリアを感じる。海や山や街や村、そしてそこに生きる人たち。
それらすべてを体験することが、このエリアのワインを理解することに繋がると思っている。

次にみんなで行けるのはいつになるのか、このコロナ騒動がいつ終わるのかはわからないが、ぜひみなさまご一緒しましょう。
素晴らしい体験をしましょう!! では、Ciao!!!

次回からピエモンテのお話。お楽しみに!