久々にVinitalyに行ってきた。4月2日から5日までの4日間の開催だった。世界的な新型コロナウイルスの流行で2020年から2022年までの3年間はVinitalyはもちろん海外に行ってなかったので本当に久々の海外、イタリアの旅だった。さあ何から、どこから書けばいいのか?と悩んでいたらあっという間に夏になってしまった。その間に、ワイナリーの来日や試飲会など我々の 活動もコロナ禍前に戻りつつあったからだ。
さて、あらためて。とにかく大忙しの4日間だったので、連日の写真を見ながら思い出してみたい。
まず最初に訪問したのは、フードライナーの取り扱いワインの中でも人気の高いローマのワイナリー、ポッジョ レ ヴォルピ(Poggio Le Volpi)。
このワイナリーは、ローマ郊外フラスカティ(FRASCATI)に本拠地を置いている。フードライナーとは20年のお付き合いで、いくつもの顔を持っている成長著しいワイナリーだ。
元々はフラスカティ(白ワイン)やラッツィオ州の伝統的なブドウを使ったワイン作りをしている小規模ワイナリーだったが、この20年で展開を広げ大規模ワイナリーへと変身を遂げている。
10年程前にプーリア州マンドウリア(MANDURIA)にあるワイナリー「マスカデルタッコ(Masca del Tacco)」を買い取り、プーリア州のワイン作りを始めた。当時は、古くさい大樽がいくつかある程度の醸造所であったが、今では立派な機材が揃っている素晴らしい醸造所に進化させ、周囲にある上質な畑を年々増やし、プーリア南部に350ヘクタールの土地も持っている。
さらにはイタリア各地のブドウ栽培家から色々なブドウを買ったり、イタリア各地のワイナリーからワインを買ってボトル詰めをしてプライベートブランドとして販売もしている。
そのようなさまざまなワイン販売をしている会社の名前がFEMAR(フェマール)である。だからFEMARは、ローマ地方のワインを作っているポッジョ レ ヴォルピとプーリア地方のワインを作っているマスカデルタッコ、それにボトラー的ワイン販売セクションも加わり、かなりアグレッシブに活動している。私たちは全てのセクションと関係を持っているから、FEMARという会社と事業を取り組んでいる事になる。
彼らは、オーナーのフェリーチェ・メルジェ(Felice Merge)をはじめ、チーム全体が非常に愉快な連中で面白おかしくワイン作りを楽しんでいる。地域的に強い酸を持つブドウは少なく、どちらかと言うと味わい豊かなしっかりとしたボリューム感のあるワインを得意としている。これがまた、とても美味しく人気がある。
話しは少し逸れるが、ワインの味わいの良し悪しに酸を最大の長所と見る人がいる。確かにきれいな酸、整った酸というのは、ワインをとても上品にエレガントに感じさせる。食事にも合いやすく飲む人を喜ばせる。私も大好きな部分だ。しかし「美味しい」はひとつではないはずだ。
色々な「美味しい」があっていいのだ。人には好みがあり、感じ方も違う。
ローマの料理とローマのワイン。プーリアの料理にはプーリアのワイン。
その時その時の味なんだと思う。久々にFEMAR(ポッジョ レ ヴォルピ)の人たちと楽しい時間を過ごした4年ぶりのVinitalyがいろんなことを思い出させせ、感じさせてくれた。やっぱり旅はいいものだ。続きも乞うご期待!